中沢俊介・印西市議に聞く これからの印西市への政策提言

中沢俊介・印西市議に聞く これからの印西市への政策提言

2026年の市制施行30周年記念に向けた花火大会の復活

中沢俊介・印西市議

ー2026年に印西市は市制施行30周年を迎えるにあたり「花火大会を復活させたい」とのお考えですが、その意図は?
中沢 市民の皆さんはご記憶だと思いますが、2016年8月の市制施行20周年記念での花火大会中止問題を巡り、印西市と花火業者との間で争われた民事裁判で、21年8月に千葉地裁佐倉支部が市に賠償金1200万円の支払いを命じ、市の反訴を棄却するという、花火業者側の全面勝訴判決が確定しました。
ー本紙でも花火大会中止の裁判を取り上げましたが、裁判では印西市側の不手際が明らかになりました。
中沢 勝訴判決が出るまでの間、行政相手に裁判を続けた花火業者さんの苦労は並大抵の事ではなかったと思います。不当な圧力に屈しなかった花火業者さんの勇気に敬意を表します。

失われた7年を取り戻す

ー一連の裁判で、市民の間から「もう印西市では花火大会はできないのでは」という懸念の声が上がりましたが?
中沢 市民の皆さんから花火大会の復活を望む声は多いです。本市と対岸の茨城県利根町をはじめ、我孫子市や成田市、佐倉市などでも毎年花火大会を実施しています。印西市にできないわけがありません。
ー昨年11月の「いんざいふるさと産業まつり」では、約10分間でしたが、花火大会中止事件以来7年ぶりに印西市内で花火が打ち上げられました。
中沢 7年ぶりといいますが、市民にとっては「失われた7年」です。訴訟に発展していなければ、利根新報さんが指摘するように、賠償金・遅延損害金・弁護士費用など合計で1817万9026円の支出は避けられたはずです。この中には、担当職員の人件費は含まれていません。これらの金額は全て市民の税金です。長い年月と多額の税金の浪費は許されるものではありません。

「いんざいふるさと産業まつり」で7年ぶりに市内で打ち上げられた花火=2023年11月4日
訴訟等の過去の経緯(別表参照)

市制施行20周年のレガシーは、失敗の教訓

ー花火大会の復活に必要なのは何でしょうか?
中沢 市は花火大会判決が出た後の「総括」で再発防止策を出しています。花火大会での失敗を教訓として、管理体制の見直しが必要だと考えます。
ー花火大会「いんざいHANABIフェスタ」の開催を提唱されていますが、その狙いはどのようなものでしょうか?
中沢 花火大会の復活は観光・地域振興には欠かせません。印西市も隣接市町と共に「いんざいHANABIフェスタ」を継続的に開催して観光客を呼び込み、地域経済の活性化と同時に市の魅力をさらに発信したいと考えています。

利根町、我孫子市、柏市、成田市、佐倉市の花火大会スケジュール

【我孫子市・柏市】手賀沼花火大会2024
日時:
8月3日(土)午後7時10分打上げ開始(荒天中止)
我孫子市会場:手賀沼公園・手賀沼ふれあいライン。柏会場は現時点では未定。
問い合わせ先:手賀沼花火大会実行委員会(我孫子市商工会) 電話04(7182)3131
【茨城県利根町】利根町民納涼花火大会
毎年8月の第3土曜日に開催。今年の開催日程など詳細は未定。
問い合わせ先:利根町役場まち未来創造課 電話0297(68)2211
【成田市】NARITA花火大会in印旛沼
毎年11月上旬頃に開催。今年の開催日程など詳細は未定。
問い合わせ先:NARITA花火大会実行委員会 電話0476(27)4779
【佐倉市】市制70周年 佐倉花火フェスタ2024
日時:8月3日(土)午後6時50分~午後8時30分(荒天中止。当日の正午までに態度決定)
会場:印旛沼湖畔(佐倉ふるさと広場及びその周辺)
問い合わせ先:佐倉市観光協会 電話043(486)6000

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