中澤俊介・印西市議会議長に聞く 今期の市議会を振り返って

中澤俊介・印西市議会議長に聞く 今期の市議会を振り返って
多忙な中、本紙取材に応じた中澤俊介市議会議長

 長引くコロナ禍やロシアのウクライナ侵攻などの影響で物価が高騰し、市民生活や地域経済に多大な影響が出ている。印西市は独自の「物価高騰対策支援プロジェクト」として、市民1人当たり5千円の給付金を交付するなどの新規事業を立案し、今期の印西市議会で審議された。議事運営に当たった中澤俊介・印西市議会議長に多忙な中、会期の合間を縫って9月中旬頃に本紙の取材に応じていただいた。

ー今期の議会での目玉議案とも言われる「市民1人当たり5千円の給付金」についていかがでしょうか?
中澤 物価高騰は世代を超えて生活に悪影響及ぼしており、特に電気・ガスなどのエネルギー価格の高騰は深刻です。現金給付で電気料金などの支払いの一助になります。市民の生活支援の為に、市議会もスピード感を持って対応したことで、市民1人当たり5千円の臨時特別給付金は、9月30日の最終日に可決されれば、年内までに支給の見込みです。
ー10月から多くの食材が値上げされますが、民間の保育園や幼稚園に対する給食費の補助についてはいかがでしょうか?
中澤 私は小中学校の時、給食が一番の楽しみでした。物価高騰のしわ寄せを子どもたちが受けるような事はあってはなりません。子どもを守るのは大人に課せられた義務と言っていいでしょう。給食費の補助により保護者の負担も増えることなく、安心して保育園や幼稚園に子どもを送ることができるかと思います。
ー市立の小中学校の給食用食材費を補正予算で増額補正したとの事ですが?
中澤 10月からの食材値上げに対し、栄養バランス、質と量を落とさずに給食を提供するために、市議会は機動的な対応を取りました。議会で審議した補正予算の中には、小中学校の給食用食材費を約2325万円増額した分も含まれます。これにより保護者の皆さんが月々払う給食費を値上げせずに済み、安定した給食を提供できます。食育の観点からすれば、子どもの成長にはバランスのとれた給食は不可欠です。
ー路線バスやタクシー事業者に補助金を出す「路線バス運行対策事業」はいかがでしょうか?
中澤 燃料価格高騰の影響で、公共交通を担う路線バスやタクシー事業者には多大な影響が出ていると思います。特にタクシーに関しては、運転免許を返納した高齢者が病院の受診に利用していると聞きます。バス1台当たり20万円、タクシー1台当たり3万円の支給ですが、今後の状況の変化に応じて別の対策が必要になるかもしれません。
ー国のほうでも「住民税非課税世帯に1世帯当たり5万円給付」を9月20日に閣議決定し、市議会最終日の30日に、給付に関する議案が提出されると聞きましたが、いかがでしょうか?
中澤 ひとり親世帯など本当に生活に困っている世帯にとっては、本当に助けになると思います。岸田総理のご決断に感謝いたします。この取材を受けている時点では、どのような枠組みで給付されるかは不明ですが、国の枠組みが整い次第、今後は速やかな給付が行われるよう議会と行政が一丸となって協力し、誰もが住み良い印西市を作っていきたいと考えております。

ー審議の結果については、次号でお知らせします。

市政・市議会カテゴリの最新記事