板倉正直市長は、印西まちなか音楽祭の挨拶の場面でいきなり「印西音頭」を歌いだした。茨城県内を中心にこれまで様々な自治体トップを取材してきたが、板倉市長の行動はあまりにも唐突すぎて、何が起きたのか理解に苦しんだ。▼会場に居合わせた一定数の来場者たちは眉をひそめ、来場者の一人は「市役所職員が傷害容疑で逮捕されて大変な時期に、よく印西音頭なんか歌えるね」と、不快感をあらわにしていた。来場者の不快感は当然だろう。▼「印西市職員が傷害容疑で逮捕」という重大事件が起きたのならば、年4回の定例記者会見や、5月18日の臨時議会までコメントを控えるのではなく、早急に臨時記者会見を開いて事件について謝罪し、報道陣からの厳しい質問に対して自分の言葉で語るべきであろう。印西市にも危機管理室があるならば「不祥事発生時の組織トップが取るべき行動」を、板倉市長に進言すべきではないだろうか。▼「印西音頭を歌うな」というつもりはない。印西音頭を歌うならば、時と場所を弁えていただきたい、という事をお願いしたいだけである。