白鳥の飛来地で有名な、印西市笠神の「本埜白鳥の郷」には、毎年秋から冬にかけてシベリアから約1000羽前後の白鳥が飛来し、多くの人々の注目を集めている。しかし、見学に来る人々の中にはマナーを守らない事例が見られ、白鳥の保護に携わる「本埜白鳥を守る会」ではマナー順守を呼びかけている。
同会の森口明事務局長によると、2023年度は今年1月14日に飛来した白鳥が1144羽と、今年度最高を記録し、今年度はオオハクチョウが多いという。理由として森口事務局長は「白井市の清水口調整池にオオハクチョウが集まっていたが、餌をやる人がいなくなった」と説明する。
白鳥の群れは、秋口にシベリアから日本に向け飛来し、2月末頃から3月上旬にかけて、20~30羽単位で徐々にシベリアに帰る。白鳥が帰る1月末から2月になるとダイエットの為にあまり餌を食べなくなるという。このため同会では「足らない時のみ餌を補充」という方針で見学者の餌やりを禁止しているが、一部の見学者が勝手にパンを与える事例があるという。
森口事務局長は「パンだと塩分や油分が入っているので田んぼが荒れる」と、塩害による環境への悪影響を懸念する。
また、鳥インフルエンザの感染拡大防止のために、石灰で消毒した区域を見学スペースに充てているが、消毒していないあぜ道で見学する例もあるという。
白鳥に不必要な刺激を与えない為に、本埜白鳥の郷は犬猫などペット持ち込み禁止だが、犬猫を連れてくる事例もあるという。
同会では「犬猫を車外に出さないで」と注意を呼びかけている。
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本埜白鳥の郷では見学者の為に、土日限定で甘酒の無料配布を2月末まで実施し、白鳥がいなくなり次第終了する。
◆印西市立本埜小学校では、児童が白鳥の様子を観察し公式ブログで白鳥の飛来情報を随時更新
本埜白鳥の郷見学時の注意事項 |
・犬猫などペット持ち込み禁止(ペットは車内へ) |
・白鳥への餌やり禁止 |
・石灰で消毒済みの指定エリア以外立入禁止 |
・田んぼ、あぜ道への立入禁止 |
・指定エリアか車内で撮影する事 |