収束の見えないコロナ禍の中、市民に身近な市議会でも運営に苦慮している。そのような中で印西市議会では、2022年(令和4年)第1回議会から議員全員にタブレット端末を貸与するなど先進的な取り組みに着手した。今期の議会運営に携わった中澤俊介・印西市議会議長に多忙な中、本紙の書面インタビューに応じていただいた。
ー議長就任から約10カ月となる中、コロナ禍の議会運営についてお聞かせください
中澤 はじめに、利根新報さんの再刊、誠におめでとうございます。地域の情報を伝えるメディア各社も、コロナ禍の経営はたいへん厳しいものと推察いたします。
紙媒体は一定のニーズがあり、これからも、政治経済や行政・地域情報等さまざまな発信を期待しております。
さっそくですが、令和4年第1回印西市議会定例会(3月議会)は、第2弾となるいんざい応援クーポンやワクチン接種等の暮らしに直結する事業を含む過去最大の一般会計予算453億円を可決に加え「ロシアによるウクライナへの軍事侵略に対する決議」を全会一致で採択し、3月17日に閉会しました。
現在、印西市議会においても新型コロナウイルス感染症との闘いは続いており、変則的な議会運営を余儀なくされています。
傍聴される際は、マスクの着用、手指消毒等の感染症対策を徹底し、議場ではこまめな換気や消毒、アクリル板の設置、ソーシャルディスタンスの確保、一般質問の時間短縮等により議会機能の維持に努めております。
議員用タブレット端末運用開始 DXで議会活性化
ー印西市議会では、議員一人に一台のタブレット端末が導入されましたがどうですか?
中澤 タブレット端末の運用が始まりペーパーレス化や通信環境の整備など、デジタルトランスインフォメーション(DX)による議会の活性化も進んでいます。しばらくは試行錯誤の連続ですが、全国の地方議会ではリモート会議による委員会の開催も始まりましたので、有事の際にも機能できるよう、今後調査研究を続けてまいります。
ー新型コロナウイルス感染症については、予断を許さない状況が続いておりますがコロナ対策で力を入れている政策はいかがですか?
中澤 令和4年度では、お子さんから高齢者までワクチン接種の加速に加え、いんざい応援クーポン(5千円相当の商品券)は5月中にお届けし地域経済の立て直しや、千葉県と連携・協力のもと無料PCR検査の拡大など、市民の皆さまの安全を確保し、安心して暮らしていただけるよう全力で取り組んでまいります。
ー世界中で猛威を振るっている新型コロナウイルス感染症対策について、議員として市民へお伝えしたいことはありますか?
中澤 いまだ収束の兆しが見えず、市民生活や経済活動に大きな影響を与えておりますが、やまない雨はありません。この難局を行政と議会が一丸となり、すこしでも市民の皆さんに明るい話題を提供できるよう、そして柔軟かつ機動的な議会運営で、必要な時に必要な方へ給付や補助メニュー等を速やかにお届けしたいと考えております。
=お知らせ=
令和4年第2回印西市議会定例会(6月議会)は6月3日~6月24日の会期予定です。
【プロフィール】中澤俊介(なかざわ しゅんすけ)
1966年11月11日生 B型
印西市木下出身
地元、木下小学校・印西中学校卒業後、八千代松陰高校からラグビーを始める。
大東文化大学では86、88年度のラグビー大学選手権優勝、ラグビー競技で2度の国体出場を果たす。
山一證券(株)、印西市役所を経て、2007年から印西市議会議員となり、以後4期連続当選。21年5月より印西市議会議長に就任