78回目の終戦記念日を迎えた8月15日、戦没者を追悼し平和を祈念する「印西市平和祈念式典」が、印西市大森の市文化ホールで開かれた。
式典では、正午の時報にに合わせて市関係者が「印西平和の鐘」を突き、鐘の音が鳴り響く中で約160人の参加者らが黙とうを捧げ、78年前の大戦で亡くなった戦没者を追悼した。
一般市民も鐘突きに参加し、次々と鐘を鳴らした。孫を連れて参加した、市内在住の本田満さん(65)は「この鐘の音の余韻のすごさが素晴らしい」といい、孫たちが鐘を突く姿を見て「孫に鐘突きを体験させられて良かった」と話した。本田さんの孫で小学6年生の亀山凛桜さん(11)は、鐘を突いて「鐘の音が良かった」と笑顔で答えた。
一般市民と一緒に印西平和の鐘を鳴らした、中澤俊介市議は取材に対し「ロシアのウクライナ侵攻から1年半近く経ったが、多くの市民の皆さんにも『戦争と平和』について考える機会になったと思う」とコメントした。
式典では、特別講演「香取正彦はなぜ「平和の鐘」をつくったのか」も行われ、講師で元市職員の板倉三郎氏が、「印西平和の鐘」の作者の故・香取正彦氏について講演した。会場には香取氏の親族も出席し、壇上で平和の鐘を突いた。
印西市内の市立中学校9校の中学3年生を対象に募集した「平和への願いを込めた標語」には490点が寄せられ、市立印旛中学校3年の池田翔太さんの作品「未来へと 平和のバトン つないでく」が最優秀賞に選ばれた。
印西市平和への願いを込めた標語・2023年入賞作品
印西市内の市立中学校9校の中学3年生を対象に募集した標語490点の応募作から、入賞した作品は次の通り。(敬称略)
【最優秀賞】
○未来へと 平和のバトン つないでく
池田翔太(印旛中学校)
【優秀賞】
○希望の糸 共に紡ぎて 平和の衣
安次嶺翔五(木刈中学校)
○平和の輪 未来の僕らへ 広げよう
尾吹駿(木刈中学校)
○鳴らしたい 平和の鐘を 未来へと
井野菜々子(滝野中学校)
○手をつなごう 平和を作る この世界
小松怜馬(滝野中学校)
○優しさで 世界を包む 平和の「輪」
池上采人(西の原中学校)