2024年7月27日に任期満了を迎える印西市長選挙を前に、中澤俊介・印西市議(57)が12月19日、印西市内の事務所で記者会見を開き、印西市長選へ無所属での立候補を表明した。
「不退転の覚悟で臨む」中澤氏
会見で中澤氏は「個人・団体を問わず、多くの方々に出馬の要請を頂いた。熟慮に熟慮を重ねた結果であり、私にとって2度目のチャレンジとなることから、不退転の覚悟で臨む所存」と、印西市長選への立候補を表明した。
その上で中澤氏は「私は印西で産まれ、印西で育ち、印西で暮らし働いています。だれよりも、この街を知り尽くしています。印西市役所での15年間の行政経験、市議会議員5期の政治経験を踏まえ、市政を必ず前に進める決意です」と、行政経験や政治経験の豊富さを強調し、即戦力として市政の舵取りを担う姿勢をアピールした。
4月頃に公約発表
さらに中澤氏は「若者には夢と希望を、子育て世代や現役世代には安心と安全を、高齢者には生きがいや豊かさを実感してもらえる街にしたい」と訴えた上で、2016年の市長選挙の際に掲げた公約のうち、現時点で実現されていない「地産地消の食材を使い質にもこだわった学校給食の完全無償化」「都市計画税の減税」「花火大会の復活」の3点を公約に掲げた。市民からの声を反映させ、4月頃に記者会見で改めて公約を発表する予定。
デジタル技術を活用した「デジタルラーバン都市構想」を提唱する中澤氏は、将来的にはグーグル社と協同で市内全域に5G・6Gの次世代高速情報通信網や無料Wi-Fi整備を進めると同時に、様々な民間投資を呼び込み、ICT(情報通信技術)を駆使し最高水準の住環境整備を目指し「起業するなら印西市、子育てするのも印西市、終の棲家も印西市」を目標に掲げた。
報道各社との質疑では、現在の板倉正直市長の市政の課題を「税収増の恩恵が幅広く市民に届いていない。子育て世代や現役世代に集中的に投資すべき政策がうまく機能していない」と述べた上で「私としてはスピード感をもって税収増の恩恵を市民に届けていきたい」との考えを示した。
印西市が合併した旧印旛村・本埜村地域のインフラ整備が遅れている点に関し、中澤氏は「印西市の均衡ある発展が今回の(市長選の)テーマになってくると思う」と述べた上で「合併した2村のインフラ整備はまだまだ追いついていない。印西市の均衡ある発展の観点からも、インフラの整備はまだまだ課題が残る。力を入れていきたい」と答えた。
「政策目安箱2024」開設
託したい政策や意見・要望がスマホから送れる
中澤俊介・印西市議は12月19日の印西市長選への立候補表明の記者発表で、中澤氏に託したい政策や意見・要望を市民がスマホから送れる「政策目安箱2024」を開設すると発表した。
中澤氏は「スマホから私に託したい政策やご意見ご要望をお寄せいただき、その中から次期市長選挙の公約にも反映させたいと考えております」と述べ、市民からの声を積極的に反映させる姿勢を示した。次回の記者会見までに公約を発表する予定。
ラグビー元日本代表の故・湯原祐希さんの父 「祐希も応援してくれると思います」祐希さんの遺志語る
中澤俊介・印西市議の後援会で、ラグビー元日本代表の故・湯原祐希さん(享年36)=2020年死去=の父親の湯原透さん(69)は、中澤氏の市長選出馬に「(祐希も)応援してくれると思います」と、本紙取材に語った。
湯原祐希さんは印西市出身で、6歳から印西ラグビースクール(RS)に入り活躍。中澤氏は印西RS時代の祐希さんと交流があり、湯原会長は「(中澤)俊介くんには、祐希が小さい頃からお世話になった」と、印西RS時代の当時を振り返った。
祐希さんはその後、流通経済大学を経て2006年に東芝に入り、11年・15年のラグビーワールドカップでは日本代表のフッカーとして活躍。現役引退後は東芝ブレイブルーパスのFWコーチを務めた。
湯原さんは「(祐希も)俊介くんの所にあいさつに行ったり、選挙の時に応援に行ったりした。俊介くんも面倒見が良かった」といい、中澤氏と祐希さんとの交流エピソードを披露した。
今回、再度市長選に出馬する中澤氏について湯原さんは「(祐希も)応援してくれると思います」と、亡くなった祐希さんの遺志を代弁し、「何としても彼(中澤氏)には印西の発展のために働いていただければと思う。印西を良くするために彼の存在は必要」と訴えた。